『大気現象』昭和 63 年 2 月号(戊辰三碧木星 甲寅五黄土星) より

 

昭和63年・令和6年 2月 年月盤

 

昭和63年は、今から36年前、ということで、令和6年と地支九星が同じ年です。

その昭和63年の『大気現象』2月号の記事の中から

「思いつくままの記」を考えてみました。

「地支による、吉方位計算」の基本が書かれていますので、

地支計算を覚えたい方は、ぜひ参考になさってください。

原文は黒文字、私の考察・解説はオレンジです。

 

「思いつくまゝの記」より
その一

年月盤の対冲廻座星の星が意味を表わす。例えば今年二月だと


八方位廻座星で同一の星が反対(対冲)になるのは四緑である。故にこの月は、四緑事象の用件である。
また同じく日時盤も同様で、例えば、S62 年11 月3 日午後三時過ぎだと

年月盤は二黒事象なので、不動産・墓・老婆、日時盤は六白事象なので、社長・会社・経営。あとは月盤破、日盤破で、破れの内容でありました。
ゆえに、来客の用件がこれで分かり、あとは、本人の星の鑑定であります。

※年月対冲星は、その月の主な出来事を、日時対冲星はその時間の主な出来事を表す。
※「あとは本人の星の鑑定である」とは、日盤に本人九星を探す方法のこと

その二

解神の取り方

関西方面で、私のをあたかも自己の発明の如く、本に書いてあったが、やはり、完全に把握してくれていないのは、残念です。
急所は、三合(三合くずれ含む)方局(並び星三つ以上、故に並びの場合方向になるとは限らない)、支合(これは五行を含む)。五行は余り述べていませんでしたが、やはり十二支に欠くことのできぬものです。一方その解神の強弱に関係して、マイナス面に近い、力を失う作用を出すのが、対冲、支害、四目/十目です。文章となると、どうも理解出来ないので、実例で書きますと、

昭和39年6月19日生まれ
甲辰九紫年 庚午一白月 己亥三碧日

普通簡単に見ると、解神「巳」但し力弱し。そこで年の流年を出すと1 才~60 年間に最大吉運「零」で、吉運 15 回である。故に4年間に一回となる。そこで、月の流年を出すと、近頃の 60 か月間ですと、S62・7 月に最大月吉運が一回ある。(卯年の未月である)次回が S65・7月です。
そこで月の吉運は 11 回。もっと率が悪くなります。小吉は22 回、無卦26 回です。
以上から、いかに陰徳というか、「福」が少ない星であるか理解できますが、来月、即ち第三図の解神「未」が使えることが理解されたと思います。

※「解神」の考え方

開運を考える時、方位を取る時、必ず考えなくてはならないのは「解神」である。その人がもつ十二支に対して、何を補えば、より強固な組み合わせになるかを考えるのが「解神」である。この場合、「辰・午・亥」生まれなので、「巳」があれば「辰・巳・午」と三支並ぶことになるので、大吉、と考えたいが、「亥-巳」対冲なので吉分は減る。

そこで、下記の第二図のように「未」を同時に持ってくることによって、「午-未」支合、「未-亥」三合崩れ、(辰-未は土星で比和だが、土星のため難あり)「巳、未」を解神とする。

このように命にある地支をいかに上手に組み合わせていくか、が開運の鍵となる。

 

次に、有卦無卦から考察する

流年法も、開運方位を出すときには大切な要素となる。

吉方位というのは「ただ計算して、あっているから行けばいい」というものではない。

先ほどの解神同様、四盤や流年法からも「その人に何が必要か」を考える。

経験上、闇雲に組み合わせだけでいく方位には、あまり力はないと言える。

さて、この場合「S62・65年7月」とあるので「解神・未(7月)」になる。

因みに、有卦が多ければ、徳があり、少なければ徳なし。と見る。徳が多いと不思議と良い方位も出やすい。

 

右の命を開運させるには、まず、相手の人の星が、巳・未を持っていれば良いのですが、なかなか思うように行かぬのが人生なので、

※解神は方位だけでなく、パートナーが持っていれば開運になる。

※上図のように「巳-未」を一度に取ろうとすると、本命殺などの問題にぶつかる。では、九星を取るのか、地支を取るのか、遁甲か…というところだが、急所は日盤になるだろう。

 

となります。これを気学で見ますと、年盤本命的殺、月盤本命星で最大凶方となります。九星を取るか、十二支を取るか、いや、遁甲、推命、それぞれ、その人の取り方があると思いますが、一代で運を取る人は、知らず知らず、流年法も良ければ、吉方用法も完全に取れる人であります。

※↓解神の計算の仕方

 

まとめ

いかがでしたか。

地支による方位計算には、九星にはない「解神」という考え方があります。

それは地支には「三つの吉と三つの凶」の組み合わせがあり、ダイレクトに、吉の組み合わせは開運、凶の組み合わせは運気消失につながるからです。常に十二支を意識して、方位をとるべきです。

また、九星は大切な要素ではありますが、吉凶というより「事象」です。

例えば、四緑方位を吉で取れば「結婚、商売繁盛」となりますが、逆に凶方位で取れば「行き違い、破談」になる、という仕組みです。

気学では、組み合わせが良ければ、吉方位となりますが、干支九星は、四盤や流年法からも、どんな方位を取ったらいいのか検討することから、結果が出て目に見えて違う、と言えると思います。